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門真の整備士が語る地域別の車検や自動車の違い
日本は比較的小さな島国ですが、北は北海道から南は沖縄まで、地域によって気候や環境など様々な違いがあります。
便宜上、小さな島国とは言いましたが、世界で200近くの国がある中で、日本の国土の広さは60番目位に広いらしいです。こうやって見るとそこまで狭くもないような。
話が逸れましたが、今回は、様々な地域によって違う自動車の細かい所や、車検時などにおいて変わって来る内容などを見ていこうと思います。
地域別の自動車事情の違い
冒頭でも申し上げたように、地域や環境によって、自動車事情も変わってきます。
そんなに変わるほど日本って環境差とかあったかな?と思われそうですが、温かい地域や寒い地域などでも細かなことが変わってきます。
まずは地域的な所から見ていきましょう。
寒冷地
日本海側や東北地方、北海道など、一般的に北緯37度以北が寒冷地と呼ばれます。
比較的暖かい地域に住んでる方は聞いたことがないかも知れませんが、自動車にも「寒冷地仕様」と言った物が存在します。
寒冷地と通常地域との自動車への影響差はどのような物があるでしょうか?
寒冷地の自動車への影響
大前提として、夏季は特に影響はありませんので、冬季の影響などをお話していきます。
一般的に寒冷地では、気温が低くなり降雪量や積雪量も多くなります。路面の凍結の可能性なども上がりますし、このような要因が自動車へ影響してきます。
気温が下がることによって、バッテリーの充電効率が低下したり、電熱線などの電装品の使用が増えることによって、バッテリーの消耗が早くなります。
路面にも、融雪剤などが多く散布される為、自動車の下廻りなどが塩害によって錆などが発生しやすくなってしまいます。
寒冷地仕様車
寒冷地仕様車は、通常車とどのような違いがあるのでしょうか?
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オルタネーター・バッテリーの容量アップ
気温が低く電装廻りの負担も大きくなる為、それに対応してオルタネーターとバッテリーの容量がアップされた物が搭載されています。
これでバッテリーの突然死の可能性が下がったり、電装ガンガン使っても不安にならないで済みますね。
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アンダーコートの強化
下廻りの塩害による錆対策として、通常よりも強化されたアンダーコートが施されます。
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各種ヒーター追加・強化
リアウインドウの電熱線は通常どの自動車にも装備されていますが、寒冷地仕様車ではフロントガラスやドアミラーなどにも電熱線が装備され、雪や氷などを溶かして視界が確保出来るようになっています。
また、室内でもシートやハンドルと言ったヒーター、水温が上がる前に暖房が効くように補助ヒーターなども装備されています。
前席だけでなく、後席なども温まるようにヒーター廻りが追加や調整さています。
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冷却水などの凍結対策
通常、冷却水は-15℃まで凍結しないように設定されていますが、寒冷地仕様では-30℃まで対応した物が使用されます。
ウォッシャー液も同様に凍結しにくい物に変更され、ウォッシャータンクの容量も増設されています。
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ワイパー廻りの強化
雪など、重さのある物でも払拭して視界が確保出来るように、ワイパーモーターが出力の大きな物に交換されていたり、ワイパー自体も雪をきっちりと払拭出来るようにスノーワイパーと言った物が装備されています。
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灯火廻りの追加
従来のハロゲンランプ等ですと、発熱量が多い為に不要だったのですが、現在主流になってきているLEDのヘッドライト等ですと、ヘッドライトについた雪などが解けにくくなる為、雪を解かす為にヘッドライトウォッシャーなどが追加されていることもあります。
その他に、他車からの視認性向上の為に、フロント・リアのフォグランプの追加などがあります。
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スターターモーターの強化
気温が低く、エンジンなどが冷えている場合では、オイルも冷えて粘度が高くなり、始動性が悪化することがあります。
そのような場合の為に、スターターモーターも強化した物に交換され、始動性が向上しています。
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コンピューターの制御の変更
スムーズにエンジンが暖気出来、適切な温度を保てるようにエンジンコンピューターの制御が変更されている物もあります。
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価格が違う
寒冷地仕様車は各種装備などが追加されている為、通常車と比べて、数万~10万円程金額は高くなってしまいます。
そう言っても、実際に寒冷地では必要な装備ばかりですし、北海道などでは標準で寒冷地仕様の自動車が販売されているようです。
ちなみに、全く関係のない地域でも寒冷地仕様を選んで購入することは可能です。
寒冷地での車検時の違い
寒冷地で車検を行う場合に、通常と違って注意する点等はあるでしょうか?
まず、気温が低いとゴム類が固くなって劣化しやすくなる為、各ボールジョイントなどのブーツ類に注意が必要です。
ブーツが破れて露出してしまうと、塩害などの影響も受けやすくなってしまう為、部品の消耗が通常よりも早くなってしまいます。
下廻りについても、車検毎に綺麗に洗浄をして、きっちりと錆止めのアンダーコートを施すことが大事です。
オイルの交換を行う場合は、オイルの粘度に注意します。冷間時の粘度が高いオイルを入れてしまうと、エンジンの始動性などが悪化してしまいます。
同様に、冷却水の交換やウォッシャー液の補充の際にも注意が必要になります。
海沿いの地域
海沿いの地域では、常に海からの潮風に自動車が晒される為に、自動車全体が錆やすくなったり傷みが進行しやすくなったりします。
潮風の他にも、海に極近い所では、細かな波の飛沫が掛かったり、砂浜などの砂が風で舞い上がりボディに小傷なども付きやすくなります。
海沿い地域の塩害対策
海沿い地域用の仕様と言った物は自動車には存在しませんが、塩害に対策に寒冷地仕様の自動車を使用する人もいるようです。
通常の自動車よりは塩害による錆対策がされているので、寒冷地仕様を選ぶのは中々いい選択だと思います。
日常的に出来る対策としては、洗車の頻度を多くし、ボディに海水や潮風の塩分が残った状態の時間をなるべく短くし、水気などもよく拭き取って乾燥した状態を保つことが望ましいです。
砂を被った状態で擦るとボディに傷が付いてしまうので、大量の水で流してから洗車をするようにしましょう。
海沿い地域の自動車の車検時
寒冷地と同様に、アンダーコートなどを車検毎にしっかりと施し、ボディや下廻りなどの錆による影響を確認することが大事です。
海沿いの自動車のキモは塩害対策になりますので、自動車を錆させないようすることが最も重要です。
その他の一般的な整備に関しては、通常地域と変わらない内容で問題ありません。
降灰地域
降灰地域?と思われる人が大多数かと思います。日本ではそれほど多くはないですが、基本的には、鹿児島の桜島の噴火によって降灰の影響を受ける地域が該当するでしょうか。
降灰地域の自動車への影響
まず、火山灰ですが、どのような成分かみなさんはご存じですか?
火山灰の主成分はガラス繊維のような物と、細かな鉱物片になります。
自動車に火山灰が被った状態で擦ると、勿論一撃で傷になってしまいます。そのままボディを拭くのがNGなのは勿論、空でワイパーを動かしてもガラスに傷が入ってしまいます。
降灰することによって、エアクリーナーやエアコンフィルターなどのフィルター類も汚れやすくなりますし、フィルターを通り抜ける非常に細かな粒子の火山灰によって、混合気に火山灰が混ざって、エンジン内部の傷や、スパークプラグの摩耗などにも影響を及ぼします。
エンジンルーム内などに火山灰が入り込むことによって、各装置などに悪影響を及ぼすこともあり、基本的に火山灰は自動車の天敵となります。
火山灰仕様車
まさかの火山灰仕様車がかつて存在しました。現在はカタログ落ちしていますが、トヨタの「鹿児島仕様」と日産の「火山灰仕様」がありました。
さて、火山灰仕様の内容ですが、以下のような物になります。
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ウォッシャータンクの大型化
火山灰が降灰した時にどうしても走る必要がある場合は、ウォッシャー液をバシャバシャ出してワイパーを動かさないとガラスが傷まみれになってしまいます。
その為、かなり大型のウォッシャータンクが装備されます。
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ワイパーの変更
こちらも、視界確保の為に、ワイパーの作動位置などがいい感じに調整されているらしいのですが、ちょっと詳細な仕様の資料が見つかりませんでした。
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メッキモールなどの防錆強化
火山灰はメッキ類に結構深刻なダメージを与えるようで、錆や腐食しにくくなるように、この辺りのコーティングが強化されているようです。
火山灰対策
降灰時の対策はどのようなものがあるでしょうか。
基本的には、視界も悪くなって危険ですし、降灰している中で自動車を動かしても自動車にも良いことは何一つないので、出来れば降灰前からカバーなどを掛けて自動車を動かさないのがベストです。
自動車が火山灰を被ってしまったり、降灰の中を走行した後は、柔らかい毛はたきやエアブロー、大量の水などでボディの火山灰をよく落としてから、洗車を行いましょう。
エンジンルーム内火山灰が入り込んでいる場合も、エンジンルーム内をスチーム洗浄や水洗いを行います。
エンジンオイルやオイルエレメント、エアクリーナー、エアコンフィルターなどは、降灰の場合は200km程で交換するのが望ましいようです。
降灰地域での車検
それでは、車検の際はどのような点に注意して点検整備を行えばいいのでしょうか。
火山灰は自動車の各部にダメージを与える厄介な物です。車検の際には、これらの部分をキッチリと点検整備しておく必要があります。
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エンジンオイルやオイルエレメントの交換
細かな火山灰はエンジン内部に入り込むことによって、エンジンオイルと混合してしまいます。
エンジン内部に傷が付き、圧縮やオイル漏れ、エンジンの焼き付きなどの原因となってしまうので、エンジンオイルとオイルエレメントの交換をしておいたほうがいいでしょう。
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スパークプラグの摩耗具合の確認
スパークプラグも摩耗が早くなると言いましたが、摩耗具合を確認・今後を予測して早目の交換などを行っておく必要があります。
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各電装系統に不具合が発生していないか
エンジンルームの電装系統は勿論のこと、室内の各電装系統にも不具合などが発生していないか十分に確認をしておく必要があります。特にオルタネーターは火山灰によって悪影響が出やすいようなので、注意が必要です。
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フィルター類の交換
降灰がある場合は、普段からの清掃や交換も大事になりますが、車検時にもきっちりと交換しておくことが大切です。
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ワイパーの交換
ワイパーも火山灰を払拭することによって通常よりも劣化が早くなります。点検や車検時に交換しておくのが望ましいでしょう。またウォッシャー液の補充をきっちりしておくことも必要です。
離島
島国の日本ですが、その中でさらに離島がありますよね。離島での自動車生活はどのような物なのでしょうか。
離島の自動車事情
まず離島なので公共の交通機関は期待が出来ません、離島の規模にもよるでしょうが、バスが走っていれば御の字でしょう。
その為、基本的には自動車が必須となると思います。
離島と言うたけあって、基本的には海に囲まれていますので、勿論塩害もあります。
この辺りは、海岸沿い地域の対策と同様で問題ないでしょう。
整備や点検についてなのですが、この辺りも離島の規模にもよりますし、その島にもよるのですが、島内に1件も整備工場が無いような島もあるようなので、故障したら他の島か本土へ自動車を運んで修理する必要がある場合もあるようです。
整備工場がある場合でも、部品商やディーラーが無ければ、整備工場としても部品の入手が難しい物となります。
部品の手配などで通常よりも整備に時間が掛かる他、部品代も輸送費などの関係で少し高くなってしまいます。
特に輸入車の部品に関しては入手に苦労するようで、輸入車を持ってきても何かの機会に国産車に乗り換えてしまう人も多くいるようです。
離島の車検
離島の車検事情ですが、まず第一に陸運局が無い為、離島内に指定工場があればいいのですが、無い場合は本土や別の島の検査場がある所へ車検を受けに行く必要があります。
日本には有人の離島が300島近くありますが、そのうち66島では検査官がやってきて出張検査を実施しているそうです。それでも、残り240島近くは島内で車検が受けられないので、非常に不便だと思います。
その為、通常継続車検は有効期限の1か月前から受験が可能な所、離島では2か月前から検査が受けられます。
車検に当たって注意する点は、塩害対策の物と同等で基本的に問題はないと思いますが、整備や部品事情などを考えると、予防整備を大切にしたほうがいいのかも知れません。
騙し騙しや後回しにしていると、いざ故障などが発生した時に、すぐに整備などを受けられない可能性があります。
実際に離島に住んでいる方のブログなどを拝見していると、乗り潰してまた乗り換えと言ったサイクルを取っている方が多いようですが。
生活環境や用途による自動車事情
同じ地域でも平野部や山間部では自動車の用途や求める物が違ったりします。
様々な所に色々な人が住んで生活しており、様々な生活環境がある為、自動車に求められる物も千差万別です。
田んぼなどの農道や狭路での自動車事情
昔ながらの畑や田んぼなどで農業用に軽トラックなどを使用している場合によくあるのですが、田んぼ周辺の農道や納屋までの道に、旧規格の小さな軽自動車しか入れないことがあります。
現行車では物理的にどうしても入れないので、このような場面では今でも旧規格の軽トラックを大事に乗っている人達もいます。とは言え、旧規格の軽自動車は最終でも1998年になり、もう22年落ちになりますので、そろそろ色々と厳しくなってくる年代へと入りつつあります。
山間部の自動車事情
山間部では、自動車は生活を送る上で必須と言っても過言ではありません。
綺麗に舗装された道ばかりならばいいのですが、ポツンと一軒家レベルの地帯に住んでいる人達もいますので、そう言った所ですと路面状況があまりよろしくない場合も多くあります。
急勾配などの坂道も比較的多くなりますし、このように路面状況が悪い場合、さらには平野部よりも降雪などの確率も上がりますので、4WDの自動車を求めるユーザーが多くなります。
また、霧なども発生しやすくなりますので、フォグランプやバックフォグが装備された自動車も需要があります。
都市部での自動車事情
ここで言う都市部は、大阪市内などの結構ガッツリ都会前提でお話します。
都市部では、路地などに入ると道が比較的狭い場合や、建物が密集している都合上、駐車スペースなどもかなり限定されている場合があります。
駐車場代なども高額な場合が多く、公共の交通機関も発達しているので、自分で自動車を所有している人は都市部では他の地域よりも少なくなります。
その代わり、レンタカーやカーシェアリングなどで自動車を使用する人達が増えます。
週末だけしか使わない場合など、使用頻度が低いと、自分で所有する自動車の維持費よりも、こちらのほうが安くなる為です。
特に月極駐車場が高額になり、東京などはちょっとわからないのですが、大阪の梅田近辺で5万円程、京都市内の御所近辺で10万円なんて所もあります。恐ろしい。
自動車を所有する場合でも、駐車場の制約などで欲しい車種が持てない場合などもあります。
レクサスNXなんかは、一般的に多い機械式駐車場にギリギリドンピシャサイズで収まるように作られています。RXだと自宅の機械式に駐車出来ない人をターゲットにしました!とかなんとか、発売当時にレクサスの営業マンさんからお聞きしたことがありますが、信じるか信じないかはあなた次第。
地方都市での自動車事情
地方都市では自動車の必要性はどうかと言うと、その地方都市にもよりますが、私はかつて和歌山市に10年程住んでいましたが、自動車は1家に1台と言うよりは1人1台が標準でした。
電車やバスは通っていましたが、路線の都合で基本の生活が自動車ベースになる土地柄だったのもあるのでしょうが。
実際に、通勤から普段の買い物まで、自動車が無いと、とてもじゃないけど不便で生活は出来ませんでした。
遊びに行くのは勿論、飲みに行くのも自動車で出掛けて、代行を呼んで帰るのがスタンダードだったので、いかに自動車が必須であったかがよくわかると思います。
門真市は、どちらかと言えば地方都市寄りにはなると思うのですが、自動車が無くても生活は出来るものの、無いと不便だなと思うシーンもやはりあります。
地域的に自動車の維持費は都市部のように高くは無いですが、そこまで必要か?と言われたら「んー」と少し悩むようなすごく微妙な、有っても無くても別に問題はないと言った感じがします。
このように、地方都市でも必要性は変わってきます。
田舎の自動車事情
地方都市でもない、もっと田舎へ行くと、もう自動車は切っても切れない物になります。
自動車がないと全てが成り立たないレベルになってしまうので、70・80歳を超える高齢になっても自動車を運転せざるを得なくなってしまいます。
都市部などと比べてニュースなどにはなりにくいですが、田舎でもやはり高齢者などの自動車による事故は変わらずに起きています。
「免許を返納して乗らないようにすればいい」と簡単に言う人も居るのですが、現実的にそれをすると生活が出来なくなるのが現状です。
また、陸運局などが比較的都市部のほうに設置されていることが多い為、指定工場でない場合は車検時に陸運局まで自動車を回送する必要がある点もあります。
陸運局まで行って帰ってだけでガソリンがほとんど無くなってしまうことや、検査に落ちてしまった場合は完成まで更に時間が掛かってしまうこともあります。
自動車事情と言うよりは、整備工場事情なのですが、自動車だけでなく農機具の整備なんかも依頼されることがしばしばあります。下手したら農機具のほうが多くて、車屋なのか農機具屋なのかわからない状態の工場もあるようですよ。
海外の自動車事情
さて、海外の自動車には、日本では考えられない用途の装備が装着されていることもあります。お国柄や地域性が出る、ある意味でその国仕様の様々な物がある訳ですが。
少し紹介してみましょう。
カンガルーバー
SUVなどのフロント部分に装着される、ゴツイ鉄性のバーです。日本でもRV車ブームの時に装着している自動車も多く見かけました。今は対歩行者安全性の観点や、流線形のデザインが流行なことも関係して、ほとんど見かけなくなりましたが。
元々は、オーストラリアでカンガルーと衝突した際に自動車のフロント廻りを保護する目的で作られた装備になります。
もう、カンガルーが出てくるの前提なオーストラリアらしい装備になりますね。
カンガルーの体重は60kg近くあり、衝突すればカンガルーは勿論自動車も深刻なダメージを負う場合があるので、装備されるようになりました。
シュノーケル
もう1つオーストラリア仕様を紹介しましょう。
車外のルーフまで高く伸びたシュノーケルが装備されていることがあります。
これは冠水時や道路の砂ぼこりからエンジンを保護する為、高い位置からエアクリーナーに空気を取り入れています。
プッシュバンパー
アメリカのパトカーのフロントにカンガルーバーの小型版のような物が付いているのを見たことがありませんか?
あれは、プッシュバーと言って、逃走中の車両などにパトカーをぶつけてスピンや停止させる為に装備されている物です。
ぶつけるの大前提で装備されている辺りが、日本では考えられない流石アメリカ。USA!USA!
車高が高くなっている
アジア圏で販売されている自動車では、日本メーカーの自動車でも、日本国内よりも車高が少し高くなって販売されています。
これは、道路の冠水が多かったり、未舗装路も多い為、こういった要因に対応するように車高が高くなっています。
また路面の舗装状況がよろしくないと言った理由で、北米仕様の自動車も車高が高く設定されています。
これも、地域柄の特別仕様みたいな物ですね。
北欧の駐車の儀式
現代の電子制御てんこ盛りの自動車はどうなっているのかわかりませんが、少し前の一般的な自動車の話です。
北欧など、本当に冷える地域のメーカーの自動車で、サイドブレーキを降ろしてギアをRに入れないと、メインキーが抜けない仕様がありました。
これは、サイドブレーキワイヤーが凍結して戻らなくなるのを防ぐのと、サイドブレーキを降ろしているので自動車が動き出さないようにRに入っているのを確実にする為です。
一般的な日本の常識でキーを抜こうとして、キーが抜けなくて故障かな?と思い、2時間ほどそこら中バラしてた挙句に気付いて、心底関心したことがあります。
まとめ
今回のテーマは如何でしたか?色々な地域で自動車でも特色などがありましたね。
火山灰仕様などは、今は無くなってしまったようですが、需要がそこまで無かったのでしょうか?特別仕様が出る位なのでそんなことはないと思うのですが。
今後、何か環境や生活様式の変化などに伴って、新しい特別仕様車や装備なんかも出てくるかも知れませんね。
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